本庄から北を見ると赤城山の東の裾野に続いて袈裟丸の裾野が東に登っている。頂上がユニークな形をしている。切り立ったピークが二つ並んでいる。双耳峰と言いたいが、二つの間に額の部分がない。鉈を叩きこんだような形だ。左が後袈裟丸(1903m)、右が前袈裟丸(1878m)で普通前が袈裟丸と呼ばれているらしい。名前から言って信仰登山の山なのだろう。県界尾根にある山で、今日は群馬側から登る。
熊女高登山部OGの第4回山行。4名のOGとともに車1台で。1名は2年上級生で、その上級生に憧れていた一人も一緒になって、なんだか不思議なグループとなった。
本庄07:15=登山口09:50~10:00-小ピーク(三等三角点)10:50-石祠(昼食)11:40~12:50-見晴らし岩13:35~45-後袈裟丸山(1903m)14:130-三等三角点16:00~15-登山口17:05
登りはじめから急登の道。両側は樹林帯で、行政の境なのか、火防帯なのか、切り開いた尾根をまっすぐに登る。張り切ってキックステップのように登り始める子(大きな子だ)がいて注意する。両側はエゾハルゼミの大合唱だ。こんな近くで、人が近づいても鳴き止まない。初めての経験だ。30分で登り切って一息入れる。ここから八重樺原とよばれる散策路のような尾根道。右手の笹原と沢の向こうに前袈裟丸・後袈裟丸が。山毛欅、白樺、水楢が笹原の上に美しい。やがてサラサドウダンの朱色がコメツガの緑に映えてのんびりと歩く。石楠花の蕾と花が現れると頂上だ。周囲はガスに包まれて関東平野が見えるはずが残念。熊谷・本庄を見たかったのに。
ここから先前袈裟丸への道が思いがけないことに。キレットの八反張(はったんばり)が通行禁止となっている。止むを得ず今日はここまで。ゴゼンタチバナに別れを告げて来た道をもどる。驚いたのは、来るときあれほど鳴きしきっていたエゾハルゼミがまったく沈黙していることだ。午後は鳴かないのか。あるいはガスのせいか。キツツキの甲高い音を聞きつつ下る。17時登山口到着。なつかしい仲間との今回の山行が終わる。
スケッチは本庄から見た北の山、赤城の隣が袈裟丸。